みなさん、こんにちは。
昨日、実行委員長のノンちゃんから紹介がありました、ブログ担当のながたです。
今年はタイトルにもあるように、物語でブログを書いていこうと思います。
感想など、どしどしお待ちしています。
よろしくお願いします。
それでは、早速、物語スタートです。
映画祭物語『思い出そう、大切なこと』
プロローグ
「よぉーっ、パパパン、パパパン、パパパンパンッ、お疲れ様でしたー。」
東京両国、江戸東京博物館大ホールのロビーから三本締めの手拍子が鳴り響く。
閉館時間を過ぎ、静けさに包まれた博物館とは対照的に、ガラス張りの大ホールからは熱気が溢れている。
真っ赤なTシャツを着たリーダーが、あつまったボランティア達に語りかける。
「きょうは、みなさんが、みなさんが、とても素晴らしい仕事をしてくれたおかげで映画祭を成功させる事ができました。本当に、本当に、アリガトウ・・・。」
大きな瞳には、うっすらと光るものが見える。
この日行われた第4回シティライツ映画祭は、シティライツ創立10周年のアニバーサリーもあり、初めて3本の映画を上映。来場して下さったお客さまと熱い気持ちで集まってくれたボランティアたちの力が一つになって、大成功に終わった。
・・・・・・。
終わったと思っていた。
・・・・・・。
2週間後、会議室に集まった実行委員たちは、来場者やボランティアのアンケートを読み、反省するしかなかった。
作品に関することや、ボランティアの皆さんへの接し方、宣伝に関する事。
すべてがストレートな言葉で記入されていた。
沈黙の後、早々に気を取り直した実行委員たちの言葉が飛び交う。
「正直な感想を書いてくれる人が多いのも、シティライツの良い所だもん。」
「優しい意見も 厳しい意見も、皆さんが、本当にシティライツの事を考えてくれてるんだなって、すごく伝わる。」
「かなり凹むけど、愛の鞭、ありがとうって言いたい。」
「お世辞で褒められるより、ちゃんと叱ってもらった方がうれしいかも。」
「「良かった」って言ってくださる感想も具体的に細かく書いて頂き、お世辞でない事がわかります。本当にうれしいですね。」
実行委員たちの発言を待っていたかのように、リーダーが顔をあげる。
「今日で、第4回シティライツ映画祭実行委員会は解散します。皆さん、お疲れ様でした。最後に第五回映画祭の実行委員へのメッセージを お願いします。」
リーダーの穏やかな声が、会議室に響く。
実行委員ひとりひとりが 映画祭への思い、受け継いで欲しい教訓を語り、第四回シティライツ映画祭にかかわる全てが終了した。
2011年8月の終わり、『シティライツ・シネマクラブ』通称CLCのメーリングリストに一通のメールが投稿された。
「第5回シティライツ映画祭・実行委員募集」と、ある。
次回につづく。