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ヒロシマナガサキ
製作年: 2007年
製作国: アメリカ
監督: スティーヴン・オカザキ
音声:日本語/視覚障害者対応音声ガイド
字幕:マルチ字幕(日本語/吹き替え用字幕)
DVD発売日: 2008/3/28
上映時間: 86分
● 作品の概要
本作は、『Days of Waiting(待ちわびる日々)』でアカデミー賞ドキュメンタリ
ー映画賞に輝いたスティーヴン・オカザキ監督が、25年の
歳月をかけて完成させた渾身のドキュメンタリー映画である。
原爆投下から60余年を経た今、日本でもその惨劇の記憶が薄れつつあるが、世界
の多くの人々には、いまだ被害の実態についてほとんど
知られていない。アメリカでは、原爆が戦争を早期に終わらせ、日米両国民の多
くの命を救ったのだという、
いわゆる“原爆神話”が広く受け入れられている現実がある。
本作は、14人の被爆者と、原爆投下に関与した4人のアメリカ人の証言を軸に構
成されている。その中にはオカザキ監督の人生を決定づけ
た「はだしのゲン」の作者・中沢啓治氏の姿もある。惨劇から、ゆうに半世紀を
越えるにもかかわらず、彼らの証言はひたすら生々しく
、私たちの心をかき乱す。それはとりもなおさず、原爆というものがいかに忌む
べき存在であるかの証左に他ならない。貴重な記録映像
や資料を交え、広島・長崎の真実を包括的に描いた本作は、被爆者たちの想像を
絶する苦悩に向き合い、彼らの生きる勇気と尊厳を深く
受け止めている。
現在、世界には広島型原子爆弾の40万個分に相当する核兵器があると言われてい
る。9.11テロ以降、世界的緊張とともに核拡散の危機が
急速に高まり、核兵器による大量殺戮が現実化する恐れも出てきた。このような
状況のなか、本作は07年8月6日、広島に原爆が投下され
たその日に、全米にむけてテレビ放映された。国連でも特別上映された本作は、
アメリカのみならず世界中の人々に、広島・長崎で何が
起きたかを知らしめ、核兵器の脅威に対して強い警鐘を鳴らす作品となっている。